結婚式は、HAPPYの輪を何倍にも大きくする「連鎖の力」を持っている。大人数の式

2011年株式会社ディアーズ・ブレインに新卒入社。”結婚式が人生のおまもりになる”という信念のもと、ご新郎ご新婦に対し、時に前に立ち、時に背中を押して差し上げられる存在でありたいと邁進しています。
常に生徒の豊かな人生と未来を願う教員らしさが溢れる2人。
結婚式を特別な課外授業に仕立てる試みとは
小学校の教員として同僚の2人。「2人らしい結婚式に。元教え子を呼びたい。盛大で一体感のある式を」との希望がありました。教え子が来ると学校の先生として過ごしてしまい、2人らしくいられないのでは?と懸念し聞いてみると、「先生要素はなくていい」とのことでした。そんなある日、教え子のお父様が当会場で牧師をしていることを知り、人前式からキリスト教式に変更したいと要望が。「社会のいろいろな役割を知り、相手の立場を想像できる人になってほしい」と生徒への願いを語る2人。私は、根っからの先生気質に気づきました。これこそ自身も気づいていない、本当の2人らしさ。あとはこれを体現するのみです。教育を通して生徒のより豊かな人生・未来を願う2人に、私も共感。子ども達に結婚式への憧れを持ってもらうことも、私の使命だと感じました。
まず取り組んだのは、子ども達への配慮です。会費制にし、学生メニューを考案。ドレスコードは学生服。お箸を用意してテーブルマナーのハードルを下げます。教え子の参加は大幅増加の72名に。これはある意味、課外授業。2人と共に、結婚式の素晴らしさを届けたいと思いました。

一体感を生むのが難しい大人数の式。
「できっこない」をやるために仲間意識を生むための仕掛けを考案
170名の盛大な式。大人数の式ほど、みんながバラバラになったり司会の言葉が届かなかったりと、心が一つになる瞬間を作るのが難しくなります。苦い経験から、いつの間にか諦めていた私。けれど、大人数でこそ生まれる圧倒的な価値と魅力を生み出したい!
2人を応援する気持ちで一体感を作れたら、2人には心強さを、ゲストには結婚式の価値を届けられると思いました。選んだのはビンゴ大会。同じ目的に向かうことで仲間意識が生まれ、会話に繋がると考えたからです。先生気質の2人、両親の前では子どもである2人。会話を通して、そんなありのままの姿を知ることで、もっと2人を応援したくなってもらいたかったのです。その気持ちが連鎖すれば、170人の応援団が出来上がるからです。
大人数ならではの盛り上がりと一体感、そこから生まれる会話。
170人が応援団に変わる瞬間
当日、笑顔で食事を楽しむ教え子達。披露宴後半に行ったビンゴ大会のルールは、「リーチになっても黙っておく。ビンゴになったら大声で叫ぶ」です。全員が真剣に集中。実は、密かな仕掛けが。全員同時にビンゴになるよう、細工をしていたのです。司会者がある数字を読んだ瞬間、一斉に「ビンゴ!」と叫んで立ち上がった170名のゲスト。次の瞬間、顔を見合わせて会場中が大爆笑! 大人数ならではの、圧倒的な幸福感が押し寄せました。これこそが、2人が作りたかった一体感だったのです。
ビンゴの景品は、カーテンの向こうにサプライズで用意したデザートブッフェ。会場は大盛り上がりで、並びながら初対面同士「ビックリしたね」「普段はどんな先生なの?」などと会話を交わしていました。年齢や立場の違うゲストが共通の体験を通じて、感情を共有したことで生まれたこの時間。2人にとって大切な人たちが繋がります。会話から知る2人の新たな一面に愛情と尊敬の念が増し、人生を応援したい気持ちが膨らんで、みんなの想いが一つになる。これこそが、結婚式での一体感が生み出す価値です。これまで私が「大人数だから仕方ない」と諦めていたものでした。
昨今は、本当に大切な人だけを招く風潮の結婚式。けれど、直接交わすおめでとう、ありがとうの数は、多ければ多いほど幸せが広がります。素敵な結婚式があれば、子ども達が式を挙げることに憧れたり、プランナーになる夢を膨らませたりと、夢のある未来を生むこともできます。私はこれからも幸せの連鎖が止まらない結婚式を作り、未来を輝かせていきたいです。

評価のポイント
過去一体感が生み出せず、悔しさが残った大人数の結婚式。それが、知らず知らずに自分のストッパーになっていることに足立さんは気づかれ、打破するために奮闘されました。「ビンゴ」の機能性を効果的に場に取り入れ、それが起爆剤となり、見事な一体感を生み出された点は技ありです。結婚式を通し、新郎新婦はもちろん、参列者にとっても幸せな連鎖を生むような仕掛けによって、結婚式の可能性を広げようと願う足立さんの熱い想いに胸が熱くなりました。