リクルートブライダル総研は、結婚に関する調査・研究、未来への提言を通じて、マーケットの拡大と社会課題の解決に取り組みます。

結婚担当研究員: 寺崎 仁詞

婚活サービスは新たな潮流へ。
結婚・出会いの有効な手段として定着の兆し

近年婚活サービスが結婚に向けた新たな有効な手段として定着しつつあることをご存じだろうか。実は、2018年婚姻者のうち、約3人に1人となる32.3%が婚活サービスの利用経験があり、約8人に1人となる12.7%が婚活サービスを通じて結婚に至っている。これらはいずれも過去最高の数値であった。

しかし、過去に遡ると2000年の婚姻者においては、婚活サービスを通じて結婚した割合は実に1.4%であった。旧来婚活サービスにおけるユーザー側に「H・A・T」と言われる利用しない理由が存在していた。これはH=恥ずかしい A=怪しい T=高いという3つの要素だ。さらに、H・A・Tに加え、ベースには協調・調和に代表されるコミュニティの枠から外れることを恐れるという日本人の国民性との不一致が起こっていた側面もある。日本においては自然な出会いから発展する恋愛結婚が多数を占める中で、あまり利用する人が少ない婚活サービスで結婚することは、たとえ関心はあっても、少数であることの懸念が拭いきれず利用に踏み切れなかった背景もあったのではないか。

そんな中、潮目が変わったのが2013年頃からである。将来的な少子高齢化問題において、結婚・出会いの促進が社会課題となっている中で大手企業の婚活サービス参入や行政が予算をつけ婚活サービスを提供する動きも出てきた。ユーザーにとっては信頼性・透明性が増し、徐々に利用者が増えていった。先ほど国民性に触れたが、周囲に利用者が出てくると広がりは早い。事実、周囲に婚活サービス利用者がいれば3.8倍利用経験割合が増えるといったデータもある。そして、利用者が増えれば市場が拡大し、新たな事業者の参入によってサービスの選択肢が広がる。また、市場内での競争によって品質・価格の両側面においてサービスが磨かれていく。そうすると更にユーザーの満足度が上がり新たなユーザーを招く。このような良い市場サイクルに入ってきた時なのではないだろうか。

まだまだ婚活サービスは更に進化していき、結婚・出会いの有効的な手段として定着していくであろう。その先に、婚活サービスが社会課題をも解決するサービスに進化していくことを期待したい。