リクルートブライダル総研は、結婚に関する調査・研究、未来への提言を通じて、マーケットの拡大と社会課題の解決に取り組みます。

ビビディ バビディ ブー!

130名の人生が輝き出す、壁を価値に変えた発想の魔法と冒険の一日
大切な人すべてを誇りに変えた、未来へ続く祝福の物語

成瀬文音さん
成瀬 文音(なるせ あやね)さん
(群馬県/ザ・リーヴスプレミアムテラス)

2019年株式会社ディアーズ・ブレインに新卒入社。
「愛を感じて幸せじゃない人はいない」という考えのもと、
色々な愛を感じられる結婚式を通して、
その場にいる全員の人生を豊かにしたいという思いで走り続けてきました。

130名の結婚式。超えるべき壁
ではなく、豊かな人生の証として
捉え直す魔法のはじまり

大人数の結婚式を担当するとき、幸せの証であるはずの顔ぶれが、いつの間にか数字に見え、超えるべき壁に感じてしまうことはないでしょうか。でも、その壁を作っているのは私たちプランナーなのかもしれません。大人数を大変な壁とは考えたくない。ふたりにもそう思わせたくない。招待したい大切な人がこれほどいることは、ふたりが誠実に人と関わり、豊かな人生を築いてきた証だからです。これは壁を乗り越えた話ではなく、発想の魔法で壁をなくした話です。

諦めの代替案ではなく、
音楽と冒険で全員を巻き込み、
ふたりらしい景色へ変えた一日

ふたりは吹奏楽部で出会い、社会人の音楽団体で再会しました。共通の趣味は音楽とディズニー。ふたりにとってディズニーは、ただ好きなものではなく、一歩足を踏み入れるだけで期待が高まり、見知らぬ人さえ仲間に感じる場所。大切な人との距離が縮まり、また明日から頑張ろうと思えるパワーをもらえる空間でした。ふたりが叶えたかったのは、そのワクワクが途切れず増幅し、仲間と人生という冒険を楽しむ一日。テーマは「サマーパルパルーザ!人生は冒険だ!」に決まりました。

希望は、兄弟との中座、吹奏楽部の仲間による演奏、ゲストにワクワクを届けるデザートビュッフェの3つ。一見叶えられそうに見えた希望の前に立ちはだかったのが、130名という人数でした。会場の最大収容人数であり、何をするにもスペースがなく、進行にも制限がかかる人数。中座も演奏もビュッフェも、考えるほど私の頭の中は壁でいっぱいになっていきました。

一度は現実的な代替案を提案しました。中座はラウンドせず高砂後ろへ直接退場。演奏はデザートビュッフェのバックミュージックとして同時進行にする。動線も時間も成立し、ふたりも受け入れてくれました。けれど私には引っかかりが残りました。人数が多いから諦める。人数が多いから別の形にする。それでは、ふたりの人生の豊かさである130名が、ネガティブな理由になってしまう。この人数をふたりの誇りにしたい。私は壁を価値に変える発想を楽しむことにしました。

まず中座は、もしここがディズニーのショーだったらと見立てました。全員が立ち上がることでテーブル間にゆとりが生まれ、会場内のラウンドが可能になる。目線が同じ高さになり、ふたりは直接お祝いの言葉を交わせる。親御様も、我が子が祝福に包まれる姿を間近で見ることができる。会場全体が手拍子で一体となる景色は、まさにパルパルーザでした。

演奏とデザートビュッフェでは、130名の移動をただの移動にせず、テーマパークのエリア移動のように期待が高まる時間へ変えました。演奏場所は2つの披露宴会場を結ぶ大階段の踊り場。挙式以外で使うのは初めてでしたが、仲間と連携し、新たなショーを作るように準備しました。当日、ゲストが移動し始めた瞬間、遠くから楽器の音色が聞こえ、気づけば130名が一斉に音楽へ導かれていました。

全員が集まった瞬間、「人生は冒険だ」と歌うふたりのテーマ曲が始まりました。天井の高い空間に響く吹奏楽部の音色。立ち見だからこそ、ゲストは体を揺らし、音と心が一つになっていく。拍手喝采の余韻の中、隣の会場が開くと、色鮮やかなスイーツが広がりました。ふたりは自由に動き回り、会場のあちこちで笑い声が響く。好きな場所で好きな人と過ごす空間は、ふたりが叶えたかった世界そのものでした。

ゲストからは「ディズニーみたいで楽しい」という声が届き、ふたりも「ゲストとして参列したいくらい最高だった」と話してくれました。もし「人数が多いから我慢した」という後悔を残していたら、大人数は誇りにはならなかったと思います。けれど、ネガティブな理由を価値ある理由へ変換したことで、130名のゲストはふたりの誇りとなり、これからの人生という冒険を導く力になりました。

制約さえ価値に変える発想で、
ふたりの人生をさらに輝かせる
結婚式の魔法

人数が多いから諦めるのではなく、人数が多いからこそ面白いことができる。プランナー自身が発想の変換を楽しみ、付加価値を提案することで、準備期間から当日、そして未来にも解けない魔法をかけられるのだと確信しました。壁を壁として捉え、代替案を出すだけでは、ふたりの人生をさらに輝かせることはできません。一見壁に見えるものを、ふたりにとって必要な価値に変えること。その先に新しい結婚式の景色が生まれます。私はこれからも、壁を乗り越えるのではなく、発想の魔法で壁を価値に変えるプランナーでありたいです。

評価のポイント

130名という大人数を壁ではなく、2人が誠実に築いてきた人生の豊かさとして捉え直した発想が印象的でした。特に移動という大きな制約を、ディズニーの世界観に重ねてワクワクする時間へ変換し、音楽と仲間の力で会場全体を一つにした点が素晴らしいです。代替案で終わらせず、人数が多いからこそ生まれる価値を見出し、2人の誇りと未来を輝かせた姿勢に、プランナーとしての創造力、柔軟さ、使命感が表れています。