リクルートブライダル総研は、結婚に関する調査・研究、未来への提言を通じて、マーケットの拡大と社会課題の解決に取り組みます。

結婚総合意識調査

2023年10月25日に、最新の調査結果をリリース!
そこから読み取れるマーケットやカスタマの変化について、担当研究員が解説します。

調査概要 2022年4月~2023年3月に結婚した全国の20~49歳の既婚者を対象に、結婚に対する意識や結婚を機としたイベントやウエディングパーティーの実施状況を調査しています。
出典記入方法 「結婚総合意識調査2023(リクルートブライダル総研調べ)」と必ずご記入ください。

ウエディングイベント実施率は78.6%で2年連続増加、コロナ前水準に
自分たちに合った結婚式が実現できる認識が実施に関係
ゲストは二人らしさを感じると参列満足や結婚式意欲に影響

1.既婚編(調査対象:2022年4月~2023年3月に結婚した20~49歳の男女)

ウエディングイベントの実施率は78.6%で2年連続増加

  • コロナ影響による延期・キャンセル・非実施割合は4.7%。2020年調査(19年4月~20年3月)の水準に。
  • 何らかのウエディングイベントを実施した割合は78.6%で、昨年より2.9ポイント増加。2021年調査から年々増加。コロナ流行前の2019年調査と比べてみてもコロナ前水準近くまで回復(対2019年比97.4%)。また全てのウエディングイベントにおいて昨年よりも増加。
  • ウエディングイベントの組み合わせの最多は「挙式、披露宴・ウエディングパーティー、親族中心の食事会、写真」の全てを実施した層で、コロナ流行前の2019年調査より増加。

結婚式の実施を決める前に“自分たちに合った結婚式が実現できる認識”が結婚式の実施率に関係

「結婚が決まり、挙式、披露宴・ウエディングパーティーの実施が決まる前」に「自分に合った結婚式ができる」と思った層の方が、それ以外の層に比べて結婚式実施率が高い。

2.ゲスト編(調査対象:2022年4月~2023年3月に結婚式にゲストとして出席した20歳以上の男女)

挙式、披露宴・ウエディングパーティーの参列意欲が高まり、コロナ影響による抵抗が減少

2021年調査と比較し、参列意欲が9.5ポイント増加。出席時に「コロナが理由で参加を迷った」が15.0ポイント減少し、「参加を迷わなかった」が16.2ポイント増加。

直近3年間で結婚式参列の意味合いが多岐にわたり増加

結婚式出席後のゲストの気持ちについて、21年調査と比較して変化した上位5項目は、「(出席して)自分の子どもにも『結婚してほしい』という気持ちが高まった」(10.3ポイント増)「(出席して)家族との関わり方を見つめ直す良い契機となった」(7.8ポイント増)「(出席して)新郎や新婦との関係が深まった」(7.3ポイント増)「(出席して)自分の人生に対して、より前向きに感じられるようになった」(7.1ポイント増)「(出席して)周囲の人・仲間の大事さを、あらためて感じた」(6.0ポイント増)でいずれも2年連続増加。

参列で二人らしさやオリジナリティーを感じると満足度が高く、結婚式意欲に影響

  • ゲストの気持ちにおいて、「良かった」「ポジティブな感想を出席後、周囲の人に伝えた」「将来結婚したら『挙式、披露宴・ウエディングパーティーを実施したい』という気持ちが高まった」の項目を見ると 「(出席して)結婚式を通じて二人らしさやオリジナリティーを感じた」層の方が感じなかった層に比べて高い。
  • ゲストが参加してみたいと思う挙式、披露宴・ウエディングパーティーは、「新郎・新婦のことを理解できる」「形式にとらわれず、自由な」といった内容が、コロナ流行前比で増加。

担当研究員の注目ポイント!

新型コロナ影響の終息の兆しと、ウエディングイベントの実施率

2023年3月13日、屋内外問わずマスクの着用が個人の判断に委ねられました。
5月8日には、新型コロナの感染症法の位置づけが2類相当から5類に引き下げられ、およそ3年にも及んだコロナ禍は社会的に終息の一つの区切りを迎えました。今回の調査は、それより以前の2022年4月~2023年3月に結婚をした方が対象となっています。

コロナ流行当初に比べれば、カップル、ゲスト双方において、感染症への向き合い方を冷静に捉えていると思われます。少なからずコロナ影響のあった期間でしたが、その影響によってウエディングイベントを延期やキャンセルした人は、ピークだった2020年調査(2019年4月~2020年3月に結婚をした方が対象)から減少。ウエディングイベントの実施率は年々増加し、コロナ流行前である2019年調査(2018年4月~2019年3月に結婚をした方が対象)に戻りつつあります。結婚式に参加するゲストに目を向けてみても、参加意欲が高まり、参列の迷いも減少。コロナ影響を脱しつつあることがうかがえます。

結婚式における“二人らしさ”の重要性

コロナによって、結婚式が挙げられない状況は、カップルやウエディングプランナーにとって、これまでよりも「なぜ結婚式を挙げるのか」の意味に向き合う機会となりました。その結果1組1組のカップルにとっての結婚式の意味や価値に丁寧に向き合う営みが増え、結果として起こったのは「結婚式の多様化の加速」です。言い換えれば、「自分たちらしさの追求」です。これらは以前からも潮流として存在していましたが、コロナ禍で結婚式を実施する決断をしたからこそ、より本質的に実施の意義や目的を追求したためと考えられます。

調査を見てみても「結婚が決まり、挙式、披露宴・ウエディングパーティーの実施が決まる前」に「自分に合った結婚式ができる」と思った層の方が、それ以外の層に比べて結婚式実施率が高いことが分かりました。また2022年4月~2023年3月の間に、結婚式に参加したゲストへの調査では「新郎・新婦のことを理解できる挙式、披露宴・ウエディングパーティ―」「形式にとらわれず、自由な挙式、披露宴・ウエディングパーティ―」への参加したい気持ちが高まっており、実際に参列した際に、二人らしさやオリジナリティーを感じたゲストは、感じなかったゲストと比べて、参列後に、周囲の人たちにポジティブな感想を波及するという傾向が見られました。一般に想起される、すてきな会場や、おいしい料理、心温まる接客を受けた等と同様、結婚式においては「二人らしさ」を感じることで、周囲に話してみたくなるということが見えてきました。つまりゲストを通してその情報が波及し、自分らしい結婚式ができるという実感が世の中に波及し、結婚式の実施が広がる可能性があるとも言えるのです。

最近のプランニング事例を見ても、結婚式の従来の慣習や、当たり前を見つめ直し、二人らしく、自由にアップデートしている事例が増えてきているように思います。
二人の価値観に丁寧に寄り添い、柔軟で高い提案力をもって「二人らしさ」を実現する営みは、これからの結婚式の進化における重要な観点になると感じています。

データご利用の際の注意点

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