リクルートブライダル総研は、結婚に関する調査・研究、未来への提言を通じて、マーケットの拡大と社会課題の解決に取り組みます。

少子化課題における解決優先度に関するレポート

2016年12月15日に、最新のレポートをリリース!
そこから読み取れるマーケットやカスタマの変化について、担当研究員が解説します。

調査概要 全国の20~40代の男女を対象に、恋愛、結婚から出産に至るまで意識や行動について調査し、社会課題である「少子化」について分析した。それは、個人の生き方や選択の自由について示したものではなく、あくまでも社会構造や社会的視点でのレポートであり、未来に向けた課題解決の優先度を示すという目的でまとめている。また、「少子化」という課題においては、「既婚者のみ」「独身者のみ」という部分的な分析が多くみられるが、出産に至るプロセスを総合的に検証する観点から、「恋愛」「結婚」「出産」というポイントを取上げ、トータルで分析したものである。
出典記入方法 「少子化課題における解決優先度に関するレポート2016(リクルートブライダル総研調べ)」と必ずご記入ください。出典については、弊社広報宛に必ずご相談ください。

少子化課題の解決優先度

少子化という社会課題では、意欲のある人において「出会いの欠如」を解決することの効果が大きく、優先度が高い。より多くの資源を投下しサポートしていくことが重要

  • 現在恋人がいない人の中で「恋人ほしい層」は推定約847万人
  • 「恋愛意欲のある層」を「恋人あり」へ変容させることの実現確率が低い
  • 未婚者では「出会いの欠如」が、既婚者では「現状の子ども数に満足」「自信・覚悟の欠如」「自分の時間を優先」が大きな課題
  • 「恋愛や結婚の意欲のある人に実現してもらう」視点でみると「出会いの欠如」の解決が優先度が高い
  • 「出会いの欠如」を解決した場合(恋愛や結婚対象と出会うことができたら)、結婚後に子どもを持つであろう人数は、シミュレーション上、約11.3万人/年(推定)

課題に対する打ち手のキーワード

既存コミュニティの外に「出会いの場」を提供すれば「出会いの欠如」は解決の可能性が高い。キーワードは「第4のコミュニティ」

  • 出会いの場では、既存コミュニティ外にポテンシャルがある(「第4のコミュニティの創出」がキーワード)
  • 背景には、若者の「既存コミュニティ内への配慮」や「リスク回避志向」がある
  • 実際に、2015年の婚姻者のうち8.3%が婚活サービスで相手を見つけている(2000年:1.4%、13年より急増)。今後、既存コミュニティ外での出会いが受容される可能性が高い

レポート・ダウンロード

レポート2016/12/15 更新

担当研究員の注目ポイント!

少子化にはさまざまな課題があり、どの課題も解決に向けて対策を講じていくべきである。ただし、限られた資源の中で効果を最大化するためには、影響度の大きい課題を中心に優先度をつけて対策を打っていくべきであり、その観点では「希望や意欲はあるが実現できていない人」をメインターゲットとしながら課題を解決することが有意義だと考える。
今回、少子化課題を整理した結果、未婚者では「出会いの欠如」が、既婚者では「現状の子ども数に満足」「自信・覚悟の欠如」「自分の時間を優先」が大きな課題となった。特に「意欲のある人」という視点で言うと、解決すべき優先度の高い課題は「出会いの欠如」となる。つまり、家庭づくりの最も川上である「恋愛領域」をいかに活性化するかが少子化課題解決にむけた重要な要素となることが確認できた事になる。
現状、未婚者への結婚支援の予算配分は、既婚者への少子化対策予算と比較すると少なく、「恋人がほしいができない」人への対策にもっと注力すべきであり、他の少子化対策とともに力を注ぐことで日本全体の活性化につながっていくのではないだろうか。

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日本の人口構造に
ついて知りたい②
住民基本台帳人口移動報告(総務省統計局)
市区町村が作成した性別・年齢別の人口、世帯数、1年間の人口動態データ
最新の人口分布を
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推計人口(総務省統計局)
国勢調査実施年以外の10月1日現在の年齢別、県別、性別の人口データ
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人口に関する
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人口統計資料集(国立社会保障人口問題研究所)
人口に関する主なデータついて一覧掲載
世界の人口分布と
推移を知りたい
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婚姻組数の長期的な
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人口動態統計特殊報告「婚姻に関する統計」(厚生労働省)
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