リクルートブライダル総研は、結婚に関する調査・研究、未来への提言を通じて、マーケットの拡大と社会課題の解決に取り組みます。

結婚トレンド調査

2022年10月26日に、最新の調査結果をリリース!
そこから読み取れるマーケットやカスタマの変化について、担当研究員が解説します。

調査概要 2021年4月~2022年3月に挙式、披露宴・ウエディングパーティーを実施した、もしくは実施予定があった『ゼクシィ』会員を対象に、結婚式の内容や使った金額、検討手段や選んだ理由など、結婚式の実態を聴取した調査です。
出典記入方法 「ゼクシィ 結婚トレンド調査2022調べ」と必ずご記入ください。
  • コロナ禍において引き続き迷いながら実施するも、結婚式は周囲との絆を実感したり自分の人生を肯定する場に
    コロナ禍で結婚式の実施自体を迷った割合は8割以上。結婚式を通して「列席者からの応援を実感した」「自分の人生が好きになった」と感じた割合が年々増加。
  • 総額・招待客人数ともに回復の兆しと、招待客一人ひとりを大切にする気持ちの高まり
    挙式、披露宴・ウエディングパーティー総額平均が303.8万円で昨年比11.5万円増加。また、招待客一人当たりの料理・ギフトの単価は2009年以来最高。

1.コロナ禍での結婚式を通して「列席者からの応援を実感した」「自分自身やこれまでの人生が好きになった」人が年々増加

結婚に対する考え方・結婚式を通して得たことは、「結婚式は列席者に感謝の気持ちを伝える場だ」「結婚式を通して、列席者から二人が応援されていると感じた」が9割以上で年々増加。「結婚式を通して、自分自身やこれまでの人生が好きになったと思う」も8割弱で、昨年調査から5.0ポイント、コロナ前の調査から11.4ポイント増加。

2.コロナ影響による実施への迷いも引き続き高く、行動制限の発令が金額縮小や人数縮小に影響を与えた

  • コロナ禍における結婚式の実施を迷った割合は、昨年の調査から6.8ポイント減少したものの8割以上と高い。
  • 招待・参加人数を縮小して実施した人は、縮小せずに実施した人よりも「迷った」割合が14.5ポイント高い。披露宴・ウエディングパーティー会場予約時に想定した招待客人数と披露宴・ウエディングパーティーの招待客人数を比較すると、最終的な招待客人数は予約時よりも「80人以上」の割合が15.4ポイント減少し、「50人未満」の割合が14.6ポイント増加した。
  • 結婚式の実施時期が緊急事態宣言もしくはまん延防止等重点措置の期間中だった人は、どちらでもなかった人よりも、「予算・金額を縮小して実施した」「招待・参加人数を縮小して実施した」が6ポイント程度高い。
  • 入籍から挙式実施までの期間の平均は、コロナ禍前よりも長くなった昨年の調査をさらに上回り、調査開始以来最長の9.5カ月間。

3.挙式、披露宴・ウエディングパーティーの総額平均は303.8万円で、昨年の調査から11.5万円増加。招待客一人ひとりを大切にする気持ちの高まりも

招待客一人当たりの料理費用〔飲み物を除く〕の平均は1万6,700円で年々増加。一人当たりのギフト費用の平均は6,900円で2年連続増加。これらの項目について全国値推計を開始した2009年以来最高となった。昨年の調査からさらに招待客一人ひとりに費用をかけるようになっていることから、招待客一人ひとりを大切にする気持ちが高まった可能性がある。

4.招待客人数平均は昨年比で微増した

披露宴・ウエディングパーティーの招待客人数の平均は43.2人で、昨年の調査から0.4人増。

5.オンライン打ち合わせの利用理由は感染症対策から利便性へ変化

決定した会場がオンライン打ち合わせに対応していた割合は56.4%で、昨年の調査から12.3ポイント増加。「利用した」割合は44.0で、昨年の調査から5.5ポイント増加。オンライン打ち合わせを利用した理由は、「感染症などでも安全に利用できるから」が12.9ポイント減少した一方で、「実際に足を運ぶ時間をとられないから」が昨年の調査から10.0ポイント増加した。

担当研究員の注目ポイント!

コロナ禍で加速する結婚式の価値

今回の調査は、コロナ禍の2021年度に結婚式を実施した方が対象となっています。結婚に対する考え方・結婚式を通して得たことは、「結婚式は列席者に感謝の気持ちを伝える場だ」「結婚式を通して、列席者から二人が応援されていると感じた」が9割以上で年々増加。「結婚式を通して、自分自身やこれまでの人生が好きになったと思う」も8割弱で年々増加。昨年に引き続き自己肯定感の高まりや、感謝や応援の実感、結婚式の実施による満足度の高さが特徴的でした。

2021年度の結婚式へのコロナ影響

実施を迷う割合は昨年の調査から6.8ポイント減少したものの依然として8割以上と高く、また入籍から挙式実施までの期間は、コロナ禍前よりも長くなった昨年の調査をさらに上回り、調査開始以来最長の9.5カ月間となり、いまだコロナ禍で迷い、悩みながら結婚式を迎えていることがうかがえます。

前回の調査対象と今回の調査対象の期間ではコロナ禍という状況に変わりはありませんが、緊急事態宣言、まん延防止等重点措置による行動制限の期間が今回の方が長く、結婚式への影響も長期化しました。そのような中、招待客人数の平均は43.2人と昨年比0.4人増、挙式、披露宴・ウエディングパーティー総額の平均も303.8万円で昨年比11.5万円増という結果になり、行動制限がより長くなったにもかかわらず、招待客人数平均は微増、挙式、披露宴・ウエディングパーティー総額平均は増加と、コロナ前の水準に向けて回復に向かう様子が見られる結果となりました。

緊急事態宣言、まん延防止等重点措置期間は招待客人数への影響が高く、期間中の実施者の68.5が招待客人数を縮小し、そうでない期間の実施者よりも高くなっています。また縮小して実施した人は実施自体を「迷った」割合が高いことからも、コロナによる行動制限が招待客人数の縮小に影響を及ぼしたといえます。言い換えれば、今後の社会的な行動制限の緩和が実現できれば、実施の迷いが払拭され、縮小することなく、呼びたいゲストを招待することができるため、招待客人数は一定数回復する可能性があると考えられます。

ゲスト一人ひとりを大切にする気持ちの高まり

来ていただいたゲストへのおもてなしの気持ちは昨年に引き続きさらに高まる傾向となりました。例えば、招待客一人当たりの料理単価、ギフト単価は、ともに昨年比で増加し、全国値推計を開始した2009年調査以来最高となりました。コロナ禍においても「大切な人への感謝の気持ちを伝える場」としての価値は変わらないことがうかがえます。結婚式を当たり前に実施できない環境の中で「結婚式をやる意味」をこれまで以上に深く考えた上で実施を決断し、招待するゲストを決めているため、こういったゲストへの気持ちの高まりを背景に、ゲスト一人ひとりを大切にする志向を見せているのかもしれません。

引き続きコロナ禍ではあるものの、さまざまな悩みに向き合い、結婚式自体の意味合いを深く考え抜いて実施され、さらに大切な人たちがこの状況下で二人のために集まってくれた結婚式だからこそ、「二人の感謝の気持ちをしっかりゲストに伝え、ゲスト一人ひとりを大切にしたい」そんな新郎新婦の思いがうかがえる結果となりました。

データご利用の際の注意点

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