日本では結婚したら「男性が女性が養う」と言う価値観が根強く、「お金が無いから結婚出来ない」そんな言葉をよく聞きます。
しかし、はたして既婚者は「お金がある」から結婚した人なのでしょうか。
今回は既婚者の収入や資産に対する考えから見えてきた価値観をご報告します。
①専業主婦の割合は56.1%。
『夫婦関係調査2011』によると、妻の職業が「専業主婦(働いていない人)」の割合は56.1%。年代別では、妻の年齢が50代~60代と、夫がリタイヤを迎えるころに「専業主婦」が増えますが、それ以外の年代では30代で「専業主婦」がやや増えるものの、年代による大きな違いはありません。
世帯年収をみてみると、女性が働いている場合は「600万~800万円」が22.5%で最も多いのに対し、専業主婦の場合では「400万~600万円」が28.2%で最も多く、次いで多い「200万~400万円」は20.7%とおよそ5組に1組いることがわかりました。
専業主婦の夫婦よりも、女性が働いている夫婦の方が世帯年収が高く、このことから必ずしも「収入が高いから」専業主婦をしているのではなく、また「収入が少ないから」働いているわけではなさそうです。
② 資産に対する満足度、働いている女性よりも専業主婦の方が高い。
既婚者は収入や資産に対してどのように考えているのでしょうか。
「今,必要なものやサービスを得るために十分な収入(または資産)があるか」を聞いたところ、女性では45.8%が「満足している」と答えました。職業別では女性で働いている人は「満足している」が42.9%なのに対し、専業主婦では47.6%と専業主婦の方が働いている女性よりも、収入や資産に対して満足しています。
一方で男性は36.2%と女性よりも10pt以上低い傾向にあります。
経済的な価値観を知る項目としては「一般的に結婚すると経済的に安定するか」という設問で、女性では59.4%が「安定する」と答えており、職業別には違いはありません。また「結婚すると経済的に裕福になるか」という設問には、女性の45.9%が「裕福になる」と答えています。
一方で男性は「結婚すると経済的に安定する」が32.0%、「裕福になる」と思うのは24.6%と女性よりもかなり低い傾向があるようです。
③夫婦満足度、妻が専業主婦のほうが男性の満足度が高い
最後に妻の職業別に夫婦満足度をみてみました。
女性は職業別に夫婦満足度がほとんど変わらないのに対し、男性は妻が働いてい る場合「満足している」が57.3%、妻が専業主婦の場合は65.5%と妻が専業主婦の ほうが満足度が高い結果となっています。
男性は経済的な責任感を女性の期待値よりも感じている傾向があると言える一方、 仕事に集中できること精神的安らぎが得られるなど、実際、夫婦であることのポイ ントは「お金」ではないようです。
◆詳しくはこちら→soukenRN_110921.pdfをダウンロード
◆出版・印刷物へデータを転載する際には、「リクルート ブライダル総研調べ」と明記いただけますようお願い申し上げます。また、ご使用に際してこちら「リクルート広報窓口」までご一報ください。