リクルートブライダル総研は、結婚に関する調査・研究、未来への提言を通じて、マーケットの拡大と社会課題の解決に取り組みます。

第9弾 籔田 宏美さん 株式会社エスクリ ラグナヴェール アトリエ

記念すべき第10回目GOOD WEDDING AWARDで念願のグランプリを受賞 記念すべき第10回目GOOD WEDDING AWARDで念願のグランプリを受賞

  • 第7回目のGOOD WEDDING AWARD2017でソウル賞を授賞
  • 第10回目のGOOD WEDDING AWARD2020でグランプリを授賞

大阪観光専門学校を卒業後、神戸ポートピアホテル ブライダル部に配属
ブライダルコーディネーターを6年半勤め 2014年6月株式会社エスクリに転職と共に上京
アルマリアン東京のプランナーとして立ち上げから携わり
2019年4月ラグナヴェールアトリエに異動 11月より副支配人就任

現在はメンバーの育成や業績管理などをさせて頂いているのですが、メンバーの先にいらっしゃるお客様へ想いを届けることを意識し、大切なメンバーに愛を注いでいます!

プランナーの仕事を目指したきっかけ

ウェディングプランナーを目指すと決めたのは高校3年の時。
当初は保育士になることが夢でそれを踏まえて進路を考えていたのですが、ピアノが弾けず・・・練習するも全く一生懸命になれず、自分の中で「何かが違う・・・」となり、切り替え早く(笑)次の道を探し始めました。

そんな時、同じく保育士を目指す友人が面接で使う人形作りをしていたのですが、その手伝いをすることに。手先には自信があったので気付くと友人よりも一生懸命になって、授業中にも関わらず机の下で作っていました。笑
その時間が本当に楽しくて、友達に喜んでほしくて!こうやったらもっと素敵になるんじゃないか、もっと喜んでくれるんじゃないかとクオリティにこだわる自分がいました。
作り終え友人が喜ぶ顔を見た時にこれまでにない達成感を感じ、その時に自分のことよりも他人のために没頭する時間が大好きだと実感しました。そんな仕事があったら・・・と調べる中で出会ったのがウェディングプランナーでした。誰かの人生一番の晴れの日のお手伝いを自分ができるということにとても魅力を感じ、それまで学校も部活も4個上の姉のあとに続いて進んでいましたが、初めて自分で学校を選び、親に「専門学校に行きたい」と伝えた日に自分の中で何かとても大きな覚悟を決めたことは今でも覚えています。覚悟というととても大げさなのですが・・・家が裕福であったわけでもなく、学費も高かったのでそれは子供なりに大きな覚悟でした。でもその覚悟があったからこそ、今の自分があると感じています。

そういった経緯もあってか・・・
何かに悩んだり壁にぶつかった時に頭にはいつもコブクロの轍が流れ、この道が誰でもない自分で選んだ道という部分に、そうそう、自分で選んだ道やんと前を向くきっかけになっています。

印象に残った過去の企画(苦労した経験など)

「苦労した経験」として振り返ると、いいのか悪いのか・・・苦労したことってすぐに忘れてしまうというか、「苦労した経験」として記憶されておらず・・・。恐らく、どんな苦労も幸せなことに、誰かしらの手助けがあって乗り越え「素敵な経験」となっているからだと思います。

ですので自分の中での苦い記憶を振り返ると・・・
2017年 夏頃が自分の中で色々とキャパオーバーをしている時期がございました。
それこそ初めて出させて頂いたGWA2017の準備やその時のプレイヤーとしての立場もあり、多くの担当件数や後輩メンバーのフォロー等、色んなことが集中したタイミングでした。

自分の忙しさなんてお客様に全く関係ないのは承知。
お客様への想い、結婚式への想いは溢れながらも器用にできていない自分がそこにいました。

いつもなら聞けていること、いつもなら引き継げている内容ができておらず、その結果、結婚式当日にサービスメンバーをばたばたさせる結果に。幸い、たくさんのスタッフに助けてもらいお客様にご迷惑をおかけすることなくご満足は頂けたものの、私が渡したバトンのせいで、サービスキャプテンは普段のパフォーマンスを発揮しきることができず大変悔しい思いをさせました。

ご希望頂いていたものを問題なく用意し、進行も問題なく結んでお客様にご満足いただけても、共に創った仲間が目の前で悔しい思いをして涙する姿を目にした時に、自分はとんでもないことをやってしまったんだと深く反省しました。
あの頃はまだチームのメンバーの一人ではありましたが、あの日を境に自分の意識やプランナーの心構えが変わったのはいうまでもありません。

夜遅くまでサービスリーダー、サービスキャプテンと振り返りをさせて頂き、自分の甘さに悔し泣き。泣きはらしたあとに事務所に戻ると日付が変わり30歳になっているという一生忘れることはないであろう二十代最後の苦い経験。

「周りを巻き込みALLの力で最幸の結婚式をつくる」
今、そんなふうに広い視野でお客様の結婚式を考えられるようになったきっかけは間違いなくあの日だと今でもそのサービスキャプテンには感謝しかないです。

またその苦い30代幕開けを夜遅くまで待ってくれた同僚にも感謝。今でもかけがえのない大切な仲間です。

ご自身の仕事にかける流儀・思い

「ENJOY WEDDING」
この言葉は私が大好きな方がくださった言葉。
「やぶちゃんが楽しまな誰が楽しむんや!」としんどい時に背中をおしてくださった愛言葉です。
結婚式が、そして共に働く皆が大好きすぎて・・・その大好きがゆえに日々色んなことに直面しますが、どんな時も心に“ENJOY WEDDING”
この言葉をくださった上司は職場を去ってしまいましたが、私にとってその方が偉大な存在だった分、自分の部下にとっても同じぐらいの存在になりたい!なれるように!と心がけています。

「お客様を大好きに・・・」
これは自分が新卒の時から心がけているお客様への想い。
会場は選べたのにプランナーは選べない。
専門卒でホテルに入社し始めて初めて担当をもたせて頂いた時に、ご縁あって初めて担当をさせて頂いたものの、手放しで喜べない自分がいました。
明らかに経験も知識も先輩方より乏しい自分。人生で最高の日をこんな私が素敵に彩ることができるのか、自分が担当することでお客様を不幸にするのではないかと不安や申し訳ない気持ちにかられました。
そんな中、先輩方よりも負けないものを何かつくろうと思った時に心に決めたのは「お客様を大好きな気持ち」
せっかくご縁あって担当させて頂いたのだから、たくさんの大好きな気持ちでお客様に向き合うことに決めました。そこからはお客様に対する申し訳ない気持ちなんて私の中にはありませんでした。
「私が一番お二人のことを大好きなんだから、私が一番お二人のことを幸せにすることができる、大好きなお二人を私が世界一幸せにする!」
新卒時代 自分の不安を紛らわすために考え出した言葉は、13年たった今でもおまじないのように傍にあり、今ではお客様との関係に悩む部下に伝える言葉となっています。

そんな今はプランナーとして担当をさせて頂くことがほとんどなくなってしまいましたが、共に働く仲間を、そしてその先にいらっしゃるお客様を大大大好きな気持ちで日々全力投球しております!

「結婚式は最幸のGIFT」
これは2020年GWAのエントリーシート作成中に私の中で生まれた言葉。
エントリーシート作成時はまさに新型コロナウィルスによる緊急事態宣言発令中の最中。
結婚式目前に延期を決断せねばならないお客様の対応に追われ、それでも私たちが結婚式を守り抜いていかなければならない、そんな使命感の中で改めて「結婚式とは何か」プランナー歴13年の中で初めて立ち止まって考えぬいた先に見つけた言葉でした。
「このサプライズをしたら喜んでくれるかな?」そんな大切な方々に想いを馳せて創り出す結婚式がまるで贈り物探しのようだと考えました。だからこそ、準備期間をも丁寧にお客様のお気持ちに寄り添って、ご一緒に最幸のGIFT「結婚式」を創り上げていきたい。そう考えております。

GWA受賞後の変化(ご自身・周囲)

初めてのGWA登壇は2017年。
大きな舞台に立てたことは一緒に結婚式を創った仲間にここでの発表を通して感謝を伝えることができたのではないかと思っています。
また、ここで得たGWAファイナリスト仲間という過去ファイナリストの皆様との会社という枠を越えた横の繋がりは、より自分自身にプロ意識をもたせる、そんなきっかけになりました。
それまで社外の方とは全く関わったことがなく、どちらかというとそういった交流の場が苦手なほうでした。ですが、思い切って参加した時に、社外だからこそ解り合え、共有できる熱い想いがあることを知ったのです。それからはこれまでの自分では考えられないほど、積極的に参加する自分になりました!

そして2017年の登壇があったからこそ、2020年の登壇につながっております。
決して勝ち負けではないとわかっていながらも、目の前でのグランプリの表彰は悔しいものがありました。「上條さん!笑 絶対にいつか・・・」そう想いつづけたことは2020年無事カタチになりました。
2020年登壇時は2017年とは違い、プランナーでありながらも素敵な部下をもつ会場の副支配人として出させて頂きました。だからこそ、部下や仲間の想いも背負いながら登壇させて頂きました。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、恐らく多くの方が目の前で起きている現実やお客様の対応で心折れかけている中での発表は、皆に元気と自信をプレゼントすることができたのか、たくさんの方がその御礼のご連絡をくださりました。その中でも部下からの言葉には涙が溢れましたし、その日を境に何かキラリと光る姿を見せてくれた姿に想いを伝承できたように感じました。
だからこそ、お客様の笑顔はもちろん仲間の笑顔を守っていかないといけないなと改めて感じました。

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